舞台の感想とか、そんな感じ

忘れたくないから始めたのに、気付いたら書くことすら忘れている

天保十二年のシェイクスピア@日生劇場

2/9(日) ソワレ

なんと15年ぶりの再演だそうで!そして3時間25分の長丁場!!

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元々はレミゼで知った丹宗立峰さんが気になって仕方がなくてチケットを取りました。

ナビザの先行先着だったのですが、これが良い席でいい席で。顔を舞台に向ければ端から端までしっかりと目に入り、見切れの不足なくで大満足でございました。

 

観劇から1ヶ月経っているのでこんなシーンあったのか?っていうくらいあやふやになりつつあるのですがとりあえず書かずにはいられない。

 

本編前に隊長の前口上がありました。内容的にはコロナが世間を賑わせておりますが、その発生源はタケネズミというものらしいですね……そうネズミといえば歯がお出になっている井上ひさし先生は……みたいな感じで、本作品についてうっすら触れておりました。

あの頃はマスク品薄気味、程度でしたね……まさかこんな事態になるとは思っていなかったです……笑えるうちが華ってやつです……

 

残念ながら千秋楽を目前にして中止となってしまいましたが、千秋楽となってしまった日の一生さんのお言葉がとても胸に突き刺さりました。

 

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とにかく冒頭から曲がいい!シェイクスピアがいなかったら〜って語感もいいし、何人英文学者になり損なっただろう的な言葉も好き。とにかく言葉選びがすごい好きです。

始まってからも、三世次やお文、お里が心内で思っていることをこちら側に向かって話す、そういうメタ的なところがすごい舞台と観客は共犯者みたいなのをすごく感じました。まるで小説をそのまま読んでいるみたいに左右対象に、そのまま文字が目の前に映像みたいに飛び込んでくるような構成で楽しかったです。

 

きじるしの王次、浦井健治さんは実は初見です。非常にカッコ良かったです。登場からして王子、王次だけど、王子。世界がパッと変わるくらいにはカッコ良かったです。お光の唯月ふうかちゃんとイチャイチャしながら笑顔で舞台にいるもんで思わずこちらが心を摑まされそうになりました。

お光のどうしてあなたは王次なの?ってシーンでロミジュリか!ってなりました。よくよくセリフを聞いているとシェイクスピアの作品が散りばめられているんですね。シェイクスピア作品って意外と耳に残っていたりするので、観劇中もデジャヴを感じていましたが腑に落ちました。

 

やはり見どころの一つとして挙げるならばふうかちゃんの早着替えだと思います。お光とおさちセット裏に入って体感としては30秒もかからずに着替えて出てくるもんだから、一瞬熊谷彩春ちゃんか?って思ってしまうくらいには早かったです。Twitterで見せたいと呟いていらっしゃいましたが、是非見たい……。

お光とおさちが揃って出てくるときは、やはり彩春ちゃんでしたね。前々から思っていたけど可愛い、2人揃うと10倍可愛い。

 

 

そしてBlu-ray、DVD化おめでとうございます。一度では足りないと思っていたので朗報でした。

最後、自分の口八丁手八丁で死んでいってしまった亡霊たちと鏡写しになった観客たちに囲まれて苦しむ三世次のシーンは圧巻でした。このシーンをBlu-rayで観たかったです。観客が鏡に写るからこそ映えるシーンだと思ったので。ものすごく気合の入ったカンパニーだと思うのできっと思いもよらない方法で魅せてくれることを期待しています。ただかなり色のシーンはあるし、ミス・サイゴンより過激なので苦手な方は要注意かもしれないです。

 

最後に、圧巻というか、お気に入りは丁半のシーンです。とにかく丁か半か!と賭場を仕切っている方のお声が好きです、どなただったんだろう……あぁ君の名前も知らない、教えてどうか僕にって感じなので、どうか……

 

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小波さま

はじめまして、閲覧していただきありがとうございます。
同じ日、同じ時間を共有していたのですね、なんだか不思議な気分になります。思い出が蘇るきっかけになったのならなりよりです。
そして件の彼のお名前を教えていただきありがとうございます。どなたなんだろうとずっと疑問に思っていたので助かりました。ありがとうございました。