舞台の感想とか、そんな感じ

忘れたくないから始めたのに、気付いたら書くことすら忘れている

CHESS the Musical@東京国際フォーラム ホールC

2/9(日) マチネ 大千穐楽

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観劇遠征2日目はCHESSを観てまいりました。

日英キャストによる全編英語ミュージカルです。

 

2015年に日本キャスト版で上演されていたんですね。アービターは万里生さんだったとか……ゲネプロ見ましたよ、いやはや良きかなよきかな。

 

全編英語ということで舞台の左右に翻訳が投影されているのですが、これが非常に厄介。文字を追うと役者の動きを終えないし、役者を見ていると何言っているの全くわからない!英語がわからない自分が悪いのは重々承知しているのだけど、やっぱり!!!!

しかしながら舞台とは心。役者の魂がぶん殴ってくるから訳もわからずに涙が出てきます。実際ラミンアナトリーが歌うanthemでは泣きました。祖国をsheと歌うのがまた……。

 

シュガーアナトリーはビジュアルからもチェスに愛が溢れていましたね。ゲネプロでは髪に白のラインを入れていましたが、大阪公演ではチェス盤柄に。東京公演ではチェス盤を斜めにした菱形パターンになっていました。冷徹さを見せるために口紅を塗っているのも印象的でした。響き渡るテノールボイスは圧巻でした。まさに舞台上を支配していました。

 

増原さん演じるアナトリーのセコンド、モロコフはすごかった。レミゼで司教さまを演じておられたのですが、声がすごく深い。低く響き渡る声が冒頭から来るもんだから一瞬にしてCHESSの世界に引き摺り込まれました。来日メンバーの1人?って思うくらいの迫力で物語を牽引していたと思います。

 

なによりすごいのはアンサンブルの皆さんです。ものすごくシンプルなセットを全部使って世界観を表現していて圧巻の一言。フォーメーションのシンメトリーさや同調性が綺麗。まさに8×8マスののチェス盤のように見えました。

ラストのアナトリーとヴィーガンドが対戦する時に、それぞれが駒を盤面に置いていくシーン。アンサンブルが15人である必要性を強く感じる場面でものすごく印象に残っています。美しかった……

 

噂では大阪ではあったエリアンナさん演じるスヴェトラーナの楽曲がなかったとか……?chess自体初めて観たのでどこがカットされたのかわからなかったのですが、聴きたかったです。おそらく時間の関係なんでしょうけど、同じ値段払っているので尚更……。

 

今回予習をしっかりしていたわけではないので、何故?という部分が多々あるのですがそれを超す圧倒的なまでの来日メンバーであるラミン、サマンサ、ルークの歌声が今も忘れられないです。

おそらく今回のCHESSは大きな挑戦だったんじゃないかなと思います。まだ観劇歴半年のペーペーが言うのもあれなんですが、若い売れている女優さん、俳優さんたちがミュージカル初挑戦!歌を頑張りたいです!って発言するのを目にします。プロであるからには出来るのが当たり前で、プロのパフォーマンスを観に出かけているわけであって。

だから有名で流行りで人気のある人を主演にすれば売れるを一切抜きにした今回の作品は、だいぶ強気じゃないと立てられなかったんじゃないかなと。ついでに英語。これで行かない選択をした人もいるんじゃないかな思いました。自分も一瞬英語か……ってなりましたし。

しかしホール全体が何かが起こるんじゃないか、っていう期待感でいっぱいで、彼らが歌い上げた時の歓声が今回の舞台の成功を物語っているなと思います。

何にせよ最高のミュージカルだった。映像に残らないかな?音源でもいいんです。あの瞬間をもう一度!

 

ひとこと言うなら、CDか円盤出して!!

円盤はDVDじゃないよ、Blu-rayで!!