舞台の感想とか、そんな感じ

忘れたくないから始めたのに、気付いたら書くことすら忘れている

Les Misérables @帝国劇場 東京千秋楽

7/26(月) マチネ 東京千秋楽

 

東京千秋楽。非常に運がよくてまさかキャスト先行でチケットを手に入れられたので一か月半ぶりに東京へ向かいました。熱海で土石流の被災現場をちらっと見つつ、様々な心持ちの中での東京入り。

当日のキャストはこんな感じでした。f:id:Seto_les:20211003164133j:image

濱田さんは東京のみの参加の為、子役以外のキャスト全員を見ようと思ったらここを逃したらもうなかったので見られてよかったです。

そして肝心の席ですが、どの演目でもなぜだか基本的にセンターから上手側にご縁があるのですが、今回はありがたいことに下手側。裁判の時のジャベールのお顔がよく見えること……!

15分のプロローグ。「ジャン・バルジャンは死んで 生まれ変わるのだ」この光夫バルジャンの叫びで割れんばかりの拍手。無事に東京公演を誰一人として欠けることなく、無事に完走するんだ、そう会場内が一体となっている気がしました。

独白の時、光夫バルジャンが手に持った燭台にキスをするのが、生まれ変わる意志を、神は私にチャンスを下さったのだ、という風に感じさせます。

ファンテーヌの死では超下手側でないと見えないと言われている、バルジャンのお顔を拝見できました。コゼットを必ず守り抜くと誓って、そして伊礼ジャベールが現れたときに薄く笑うように見えました。照明の加減かもしれないけれど、来たな、って感じで。

今回はベガーでアンサンブルを追いかけていました。ジャベールが蛆虫言いに来る前に本を女性と呼んでいて字の読み方を教わっているのかな~?今まで気づけなかったことに一つでも気づける瞬間がとても楽しい……!そして柴原モンパルナスがめっちゃかっこいいんだよなぁ。存在感かなりあるし登場したら絶対そっちに目が行ってしまう。

そしてスターズの伊礼ジャベール。星の刑事たちに誓うときの見返り美人がすごい。そして彫が深いから照明で暗く見えるのめっちゃ好き。私はスターズで伊礼彼方という存在が大好きになったといっても過言ではない。

そしてABCカフェ。マリウスの恋を理解っている相葉アンジョ。酒瓶キャッチは2回とも見れずじまい。ラマルク将軍が死んだ後、彼は死を悼んでいて悔しく感じている、そしてこの愛する母国に自由をもたらさねばならないという使命感に燃える姿がとても素敵です。蛇足ですがちょうど東京五輪の選手入場の旗振りをみていたからか、プルヴェールの旗振りのきれいさがとても印象に残っています。旗を全面にきれいに見せる彼らの技術のすごさ半端ない。

学生たちの砦は常につらい。倒れたガブローシュを抱えてグランに渡す姿がもう常に宗教画。辛すぎていつも泣いている。悲しくて記憶がもうない。

 

最後に一つ。光夫バルジャンの最初の燭台にキスをするのも好きですが、もう一点。コゼットの鼻を小突くというか、触るのが好きだなぁって。心理的に鼻って本当に愛おしくて大切な人にしか触らないと思うんです。だから光夫バルジャンは人生をかけて守ると誓ったコゼットに、愛するマリウスと幸せになってほしい、この大切で愛おしい存在が目の前にいるのを確かに感じたくて触れていたのだと思うと涙があふれて止まらない。特に「私は父じゃない」と言うときも触れていてとても愛に溢れている瞬間でした。